子どもたちの感性を磨く教育の場
25年前の小出郷文化会館の基本理念は四季の響(おと)と出会いの郷(さと)です。小出郷文化会館を核に文化のまちづくりをしようと大きなテーマがあります。
さらにに4っつのコンセプトがあります。まず、子どもたちの感性を磨く教育の場があります。これは住民による文化を育む会が満場一致で選択します。
今は亡き小出小学校の音楽教論の住安昭十郎先生が育む会において、開口一番に会館を子どもたちの音楽教育の場に活かしたいと力説しています。
住安先生は教論の傍ら、鼓笛隊の熱血指導や魚沼市伝統の音楽の夕べを発足運営してきた第一人者で生徒からも末永く慕われた音楽教育者でした。
私は幼い頃、緑川酒造の酒蔵でピアノとの出会いがあり、音楽が好きになった体験を思い浮かべ、住安先生の提案に共鳴しながら、音魂が騒ぎ始めます。
振り返ると、子どもたちが文化芸術と出会う機会の創出するために会館のコンセプトにしたいと住民による育む会は必然的に決めていました。
次に芸術文化の核施設拠点施設とする、そして世代と地域を越えてさまざまな交流の場にする。もう一つは四季の響(おと)を大切にする、です。
四季の響は少しわかりづらいですが、魚沼の四季がはっきりした美しい自然を活かした文化芸術活動を奏でることです。これらのコンセプトに叶った事業を模索していきます。
最初に子どもたちの感性を磨く教育の場として事業化したのが、羽田健太郎さんとオーケストラによるヤングピープルコンサートでした。
これは文化庁の文化のまちづくり事業(5年継続1億円)をふる活用し、圏域小学校5年生を全員招待して音楽の楽しさ、おもしろさを羽田さんが巧みなトークと演奏で子どもたちに伝える重点事業です。子どもたちは耳をダンボのようにして聴いています。
また、アウトリーチという手法を使って、毎年6町村の小中学校12ヶ所(1町村2校を訪問+6町村6ヵ所サロンコンサート)で訪問コンサートを展開しています。子どもたちに生の音楽を身近に感じて楽しんで貰います。キラキラ輝く瞳が学びやでゆれます。
そして、育成セミナーとして、吉澤実リコーダーセミナーや首席奏者の吹奏楽クリニック、鼓童太鼓セミナーなど子どもたちも参加しています。音楽に挑戦する小さな姿が頼もしいんです。
これらの成果として小出郷ジュニアプラスオーケストラや小出郷リコーダーオーケストラ、子ども太鼓響など育成団体が誕生しています。
更には、魚沼産⭐️夢ひかりの育成と発表に取り組みます。地元のみならず、中越地区や友好都市の豊島区、足立区などの出張公演に発展しました。
イギリスの事例ですが、アーティストやクリエイターを学校に派遣する事業を5年間継続したところ、目を見張る成果があったといいます。
13,000人を対象に追跡調査はクリエイティブパートナーシップやワークショップ、訪問コンサートを受けた子どもたちとそれを受けなかった子どもたちを比べます。
すると、派遣授業を継続的に受けた子どもたちは英語や数学、理科の平均点が高いという結果が出ています。
このデータは(財)地域創造の研究員当時、(株)ニッセイ基礎研究所の芸術文化プロジェクト室長の吉本光宏さんから頂いた貴重な資料です。
さらに「自信か向上した」が92%「コミニュケーション能力向上した」91%「学習意欲が向上した」87%とさまざまな効果が生まれています。
子どもたちの感性を磨く取り組みは魚沼の将来への投資だと心に刻み、6ヵ町村の子ども全員に文化芸術が届くよう継続的に実施していました。
継続することで、コミュニケーション能力や感性、表現力を養い、創造力を高めるクリエイテブティとイマジネーション能力が育ちます。
ひいては、魚沼市のまちづくりを担う人を育むことに繋がります。今は亡き櫻井宗県議の言葉「人づくりはまちづくり」を思い出します。
25年の歳月はミュージカル女優やシンガーソングライター、お笑い芸人が誕生し活躍しています。更なる活躍が期待されています。
また、音楽大学を卒業後、地元ブラス団体を発足させ、リーダーとして魚沼市音楽文化協会を運営していいる小出郷ジュニアブラス出身者もいます。
文化の発展なくして地域の発展し!文化からの人づくりまちづくりを今も尚、続けていくことを願っております。
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